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● 地政学上の制海権の大きさを見ると
『
レコードチャイナ 配信日時:2011年12月24日 9時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57227&type=
気がつけば周りは「敵国」ばかり
=2011年は中国外交の厄年だった―台湾紙
2011年12月22日、参考消息(電子版)によると、台湾紙・旺報は記事「国際情勢の逆転は中国外交にとって不利に働く」を掲載した。
2009年は中国外交にとって大成果の一年となった。
前年の北京五輪成功、そしてリーマンショックからいち早く立ち直り新たな成長期を迎えた。
世界は
「中国の平和的台頭」
を信じ、胡錦濤(フー・ジンタオ)主席、温家宝(ウェン・ジアバオ)首相は各国を歴訪。
中国の名誉は空前の地位を得た。
しかし2010年の尖閣沖中国漁船衝突事故が転機となった。
開戦までちらつかせるような中国の強硬な態度に、米国は「アジアへの帰還」戦略を決意。
「国際情勢の逆転」が始まった。
北朝鮮に対する抗議行動としての米韓合同海上演習、そして南シナ海の領有権問題を経て、中国と周辺国のあつれきは加速していく。
気付けば中国の周囲は「敵」だらけとなっている。
こうした状況をもたらした要因は3つある。
第一に米国の「アジアへの帰還」。
「空・海戦闘」(ASB)戦略を打ち出し、アジア、そして中国を念頭に置いた戦略転換を図っている。
第二に国際情勢の動揺。
アラブの春、南スーダンの建国、リビア・カダフィ政権の崩壊など中国の友好国に異変が続いた。
第三に地政学的問題である。
米中の駆け引きで漁夫の利を得たのはインドだ。
米中露が自陣営に引き入れようと手を差し伸べる中、インドの政治的プレゼンスは高まった。
ベトナムと提携し、南シナ海の海底油田開発に参画しようとする姿勢を示したほか、武器輸出まで計画し中国政府の神経を逆なでしている。
』
まったくこのとおりだろう。
尖閣諸島での漁船の船長を英雄に祀り上げたために、引くに引けずに中国はどろ沼から足が抜けなくなってしまった。
すべてはこれがキッカケであった。
あとは自分でどうしていいかわからず、闇雲に恫喝する「外交下手」丸出し状態になり、周りを敵だらけにしてしまった。
この時をまってましたとばかり、したたかな日本は中国を仮想敵国に設定する。
以前なら日本国民が大いに反発したであろうが、今回は逆に後ろから応援している。
北海道から戦車を九州に移送し、大分で
仮想敵国中国が日本に上陸したという、常識的にはとうてい考えられないような状況設定
での軍事演習すら行った。
それに対して、マスコミからも全く異論がでないという、2,3年前には考えられない雰囲気になってしまった。
更には、「戦争のイヌ:アメリカ」がアジアに出張ってきた。
もうむちゃくくちゃ。
まったく、何を考えているのだろう中国は、といったところ。
成金主義が蔓延して、外交をまるで忘れてしまったというような体たらく。
これからの中国はどうなっていくのだろう。
『
レコードチャイナ 配信日時:2011年12月19日 23時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57102
中国はアジア・太平洋地区で米国を排除する気もその力もない
―中国外交部
2011年12月18日、中国外交部の楽玉成(ラー・ユーチョン)部長補佐は、北京で開催された「2011年中国外交の回顧と展望研究討論会」で、
米国のアジア・太平洋地区への“回帰”
について触れ、
「中国はアジア・太平洋地区で米国を排除する気も、その力も持っていない」
と語った。
中国新聞社が伝えた。
楽部長補佐は世界情勢について、グローバル化の進展に伴い、各国の利害や交流は日々密接になり、相互に依存してそれぞれが離れられず、“地球村化”がより一層進んでいるとし、
「もはや冷戦時代の“一方が栄え、一方が衰退する”“ゼロサムゲーム”などの概念で世界や外交を捉えることはできない」
と話した。
また、米国が最近、アジア・太平洋戦略の調整を表明したことに対して、
「中米がアジア・太平洋地区で平和に共存できるかどうか、さらには中国周辺の環境が悪化するのではないかと懸念する声もある」
と指摘した。
一方で、楽部長補佐は自身の考えとして
「米国はアジア・太平洋地区からこれまで離れたことはなく、“回帰”と言うには当たらない。
中国はアジア・太平洋地区で米国を排除する気も、その力も持っていない。
中国の重大な関心と核心的な利益の尊重を含め、米国がアジア・太平洋地区で建設的な作用を及ぼすことを願っている。
太平洋は中米両大国が共存し、協力できるほど十分に広大である」
と語った。
さらに、
「中国が平和的な発展や開放・協力を堅持し、自身の事柄をしっかりと行えば、誰も我々を包囲したり、排除はしない。
我々はこのことに自信を持っている」
と話した。
』
中国がアメリカと対等になるには、アメリカの西海岸と東海岸に空母艦隊を張り付けることができてはじめて可能である。
ここに艦隊を展開させるには、そこまでの補給港の確保から始めねばならない。
だが、中国には誰も軍港を貸さない。
よって、はじめからダメ相談になる。
日本ですら、ハワイまでしか行っていない。
アメリカ本土はハッキリいって中国の軍事力にとって宇宙の彼方でしかない。
一方、アメリカは台湾を挟んで香港から上海までを見渡せばほぼ制海権を握ることができるといういとも簡単な形で中国の首根っこを抑えることができるのである。
まるで、地政学的状況が違うのである。
中国にアメリカと対等になりたいという願望を叶えるのは、大陸間ミサイルによる核攻撃しかない。
だが、一発でアメリカを沈めることができなければ、数倍数十倍の核が向かってくることを覚悟しないといけない。
アメリカのような悪知恵の国は、被害の少ない場所に意識的に中国の核を打ち込ませて、それをネタに正義を振りかざし、無条件攻撃を引き出すことくらいはいともたやすくやってのけるだろう。
そうなったら、もう中国はメタメタになる。
中国がいかに外交上手に立ち回れるか、これからの中国存続の課題であろう。
でも平和ということを考えるなら、「悪者中国」がいたほうがいい。
下手に善人ズラした連中ばかりだと、末が恐ろしい。
中国という存在が一種の安全弁になっていることも確かな事である。
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