2011年12月3日土曜日

アメリカの包囲網を打破せよ

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● レコードチャイナより



 中国を包囲せよ、とアメリカは動く。


サーチナニュース  2011/12/03(土)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1203&f=politics_1203_004.shtml

米軍が30万超の兵力を中国周辺に配備へ

  米メディアが伝えたところによると、オーストラリア・ダーウィンに長期駐留している海兵隊員数千人がグアムに移転後、米国は最新型沿海戦闘艦を中国からもっとも近いシンガポール・チャンギ海軍基地に配備する方針だ。
 兵力と装備の配備のほか、中国に関連する米軍「要員」の任命は米軍の同地域における戦略的意図を連想させる。
 次期在韓米軍司令官に指名されたジェームス・サーマン氏は軍最高位にあたる星章4個の陸軍総軍司令官(大将)で、世界が注目している。
 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

  米国のアジア復活、世界覇権を推し進める動きは激しさを増している。
 米国が中国周辺に8つの基地を配備、総兵力は30万人を超え、海外に駐留する司令官の40%以上を占める5人を派遣している。

  米軍のアジア太平洋における一連の行動は、あたかも中国を中心に円が描かれているようだ。
 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、オバマ米大統領は中国の影響力に対応する能力を増強する決定をした。
 米外交事務委員会はホームページで、米国は今新しい「アジアの世紀」の到来に向け準備をしていると発表した。

  米軍の司令官は陸軍11人、海軍10人、空軍14人、海兵隊4人、海岸警備隊1人の計40人だ。
 海洋大気圏局(NOAA)士官部隊にだけ司令官を置いていない。
 中国周辺には5人の司令官を派遣している。

 中央アジアはユーラシア大陸の中央に位置し、同基地はアフガニスタン紛争中に設置、中国とロシアの間に挟まれている。
 米国はアフガニスタン周辺9カ国に13の軍事基地を設置した。
 同基地はインド洋中部の英領ディエゴガルシア島に位置し、中東やペルシャ湾の支援、インド洋の監視が可能だ。

米軍は中東から身を引き、アジア太平洋へ移行

  中国国際問題研究所軍事戦略専門家の滕建群氏によると、米軍将軍の委任は駐留部隊の作戦任務に関係しているという。
 最高司令官の任命は軍事行動の必要性があるからで、中東から身を引き、アジア太平洋へ移行する米軍の戦略的変化が伺える。

  中国からもっとも近い基地である在韓米軍基地の地位は非常に特殊で、3万人近い米兵と司令官を1人配備している。
 こうしたことから米軍が韓国位置を非常に重視していることがわかる。

  ただ、現在の各軍事大国の軍事思想は冷戦時代とまったく異なり、以前のように各国が冷淡に対峙することはない。
 中国の強大化は一部の国、特に米国の注意を引くのは自然の成り行きで、軍の各階級、特に幹部の動きが非常に重要になってくるだろう。



 さて対する中国は、アメリカの包囲網を打破せよと叫ぶ。


レコードチャイナ 配信日時:2011年12月3日 7時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=56539&type=1

シルクロードを復興させ、米国の包囲を打破せよ―中国紙

 2011年11月30日、中国紙・環球時報は清華大学国際伝播研究センターの李希光(リー・シーグアン)主任の寄稿 
 「シルクロードを復興させ、米国の包囲を打破せよ」
を掲載した。 
 以下はその内容。

 ヒラリー・クリントン米国務長官が30日、ミャンマーを訪問した。
 米国務長官の同国訪問は約50年ぶり。
 ミャンマーは昔から中国の同志であり兄弟でもあった。
 中国にとって同国は南シナ海やマラッカ海峡を避け、中国西南部からインド洋に直接抜ける大事な近道だ。

 だが、昨年11月に同国の政局が変化。
 西側は良い機会とばかりに親中派の同国を「中国路線」から引き離そうと躍起になっている。
 同国は新しい大統領が就任すると、一方的にミッソン水力発電所の合同プロジェクトを中止すると宣言。
 これに対し、クリントン国務長官は真っ先に歓迎の意を示し、1カ月後に同国を訪問すると約束した。

 これは米国が新アジア政策をとってから初めての重大行動だ。
 イラクやアフガニスタン戦争の終結後、米国は戦略の中心を中国周辺に移行している。
 その目的はずばり中国だ。
 9月には中国を回避し、中東や中央アジアからアフガニスタン、パキスタンを経てインドをつなぐ「新シルクロード戦略」を打ち出している。

 これと同時にオバマ大統領は環太平洋経済連携協定(TPP)を始動。
 中国は世界最大の貿易国でありながら、
 「完全な市場経済国家ではない」
という理由でこの枠組みから除外。
 それなのに市場の自由度で中国に遠く及ばないベトナムを引き入れた。

 米国の中国包囲の目的は、中国がアジアで米国を上回る強国になることを阻止するためだ。
 米国はそのために東では日韓に軍隊を駐留、北朝鮮問題を利用して中国を牽制、東南アジアでは台湾問題を利用して中国を牽制、南シナ海では中国と領土紛争を抱える国と結託し、さらに南ではオーストラリアを「第2列島線」の要所にしている。

 こうした動きに対抗するため、中国は自らの地政学的戦略を見直す必要がある。
 アフガニスタン、パキスタン、イラン、インド、そして中国の5カ国による対話の枠組みや経済協力機構の構築を提唱し、昔のシルクロードを復興させるべきだろう。



 中国官制メディアの論調が一転したという。
 アメリカが本気になったので、中国は弱気になったのか、それとも弱気になったと見せる陽動作戦か。


レコードチャイナ 配信日時:2011年12月2日 5時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=56533&type=1

中国は平和を望んでおり東アジアで大戦争は起きない
中国官制メディアの論調が一転―SP華字紙

 2011年11月29日、中国紙・環球時報は記事
 「東アジアに武力衝突の危機が迫るかもしれないが、
 大戦争が起きる可能性は低い
を掲載した。
 30日、シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

 環球時報は人民日報傘下の新聞。
 過激な論調で知られ、最近でも
 「南シナ海問題を武力で平定せよ」
という他国への威嚇にも見える社説をたびたび掲載していた。
 その環球時報の態度は一転したことになる。

 記事は
 「中国は戦争によって台頭しようという願望はない」
 「東アジアで総合能力が最も高い国として中国は主導権を握っており、我が国を戦争に追い込むことは他国にはできない」
と主張している。
 もっとも最終的な衝突回避には中国だけではなく、他国の努力も必要と警告することも忘れていない。


 「東アジアに武力衝突の危機が迫るかもしれないが」と述べているところをみると、
 やはり覚悟は決めているようだ。

 要は武力衝突が起こったあと、どう締めくくるかであろう。
 アメリカは一度でも武力衝突が起これば「待ってました」とほくそ笑むだろう
 その時、中国は、いまのところ腹を決めかねているということだろうか。
 でも、武力衝突までいくことはまず避けられない、ということは確かなようである

 どうも中国の周りにはパキスタンを除いて友好国はいないようだ。
 そういう動きを中国がしてしまった、ということだろう。
 そして今もその動きが続いているということだろう。
 日本に対しては若干温和になっているが。

 さて、野田首相にどうでるか
 強く出てれば、それで終わりになる。
 何しろ中国軍の沖縄上陸を想定しての軍事訓練を行った首相だ。
 でも中国は外交がメチャ下手だからな。
 先が読めない連中ばかりだ。
 というより、読もうとしない連中といったほうがいいかな。



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